第1回 読書会を開催
都内某所で読書会を開催しました。
課題図書は、マックス・ウェーバー『仕事としての政治』
1. ウェーバーの国家を暴力と捉える根本的な発想は、契約によって成り立っているという、主流の政治
哲学に一石を投じると思われる。というのも、契約によって民主政治が成り立っているという理論はあ
まりにも現実とかけ離れていないだろか?
→国家はイデオロギーや言説で構成されたフィクションであるという通念(?)への反論。
※本書の注釈にもあるように、「権力」という言葉が余りにも広い意味を持つので、その内実を明らかに
していく必要がある。
2. アメリカを分析するにあたっても、ウェーバーの視座は役立つ。すなわち、原始的個人としてアメリ
カを捉えたトクヴィルとことなり、ウェーバーは小宗派集団が 19 世紀に市民団体を形成したことを指
摘している。
3. このことは、たとえ年月を経て様々なテクノロジーで人々の生活が変化したとしても、考えの根本に
ある《理念》《精神》というものは変化しないという視座を私たちに与えてくれる。
→何か超越的なものに向って時間が進歩するとか、普遍的なものを一切認めない相対主義からの脱却
=哲学などの《文系》学問の止まり木を生み出すのではないか。
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